ついつい、思っていたよりも食べ過ぎてしまう日々を気にしている人も多いのではないでしょうか。不思議なことに、食べ過ぎると、またそれを助長するように食べ過ぎてしまい、罪悪感に陥って更なる過食へ……と、ダイエット挫折につながることもあります。ダイエットといえばカロリーを気にかけることも多いかもしれませんが、それ以外にも太る原因はさまざま。早食いで満腹まで食べる人は、そうでない人に比べて、肥満確率が3倍というデータがあるほど、早食いと肥満には明確な関連があるということが分かってきています。早食いの最大の原因は、単純に食習慣によるもの。特に次のことに心当たりのある方は、早食いである可能性が高く、太る原因になっているかもしれません。1. 家族全員が早食いだった。2. 1人暮らしで、1人での食事が多い。3. 仕事の合間の食事は早く済ませる習慣がある。4. 定食より、どんぶりや麺類など1品物を食べることが多い。5. 野菜が苦手であまり食べない。6. 菓子パンや惣菜パンなどを、コンビニやパン屋でよく買って食べている。 早食いは周囲の環境によって促進されてしまうことが多く、1のように家族が早食いで家庭での食事全般が早く終わっていると、どうしてもその速度に慣れてしまいます。また、早く食べられる食事内容にも問題があることが想像できます。2の1人暮らしの場合は、会話もせず咀嚼(噛むこと)も丁寧にしなくなる可能性が高く、徐々に早食いになる傾向に。食事内容が麺類だけ、カレーだけ、など簡素化してしまうのも問題。市販品なども上手に活用しながら、野菜料理などで品数も増やし、きちんと噛んで食べるようにしましょう。3の仕事の合間の食事は、特に昼食に言えることで、男性にも多い習慣です。仕事中の食事は手早く、というのは忙しい働く人にありがちですが、肥満習慣を断ち切るためにも、食事の時間確保の工夫をしてみてください。4と5については、食事全体の野菜不足です。同じカサを食べようとすると、野菜無しの食事ではどうしても高カロリーになりがち。また野菜には肥満を防いでくれる食物繊維が含まれているので、栄養バランスという視点以上に肥満防止に有効な食材なのです。野菜のある食事とない食事とでは噛む回数も全く違ってくるので、野菜を含む食事は一石二鳥なのです。のパン食ですが、パンというのは柔らかい食べ物であまり噛まなくてもすいすいと食べられてしまいますよね。さらには、パンには思った以上に油脂や糖分も含まれているので結構カロリーも高いのです。噛まないで食べられる高カロリー食となると、ダイエットには不向き。噛み応えのあるパンや、野菜をサンドしたサンドイッチなど、選ぶときも工夫をしてみましょう。
近年の研究により、脳内ヒスタミンが食欲を抑えてくれるということもわかってきました。そのヒスタミンという物質を効果的に増やすのが、何と「噛む」という行為なのだそうです。良く噛むことは、余計な食欲を抑えてくれる働きもあるということです。また、良く良く噛む事は内臓脂肪を減らしてくれる効果もあるので、メタボリックで悩んでいる人にはまず、良く噛むことをおススメしたいと思います。噛むといっても、一体どのくらい噛んだら良いのかと思いますよね。飲み込むように早く食べていた人は、まず一口10回でも良いので噛む習慣を。徐々に増やしていき、目標は一口30回。また、食事の内容も、どんぶりや麺類といった1品物ではなく、定食方式を意識しましょう。まずは、どんぶりにプラス野菜の和え物を、麺類にサラダや野菜の煮物をといった形でもかまわないので、一皿だけで済ませないようにしてください。ヒスタミンの元となる素材として、ヒスチジンという物質にも注目されています。ヒスチジンは鯖や秋刀魚といったいわゆる青魚に含まれるので、いつもお肉派だった人も、魚を食べる習慣をつけると良いですね。魚は肉と比べて骨があったりと食べにくいこともあるので、早食い防止にも役立つでしょう。30回噛めるようになったら、食事時間が20分以上はかかっているはず。これを習慣にするだけで、するすると痩せられるかもしれませんよ。まずは、だまされたと思って「やせるために良く噛む」ことを、是非試してみてください。